押さえ直すこと そして 弦と弓の接点への適正な重み
長いタイトルで
申しわけございません
チェロを弾く技術のひとつに
複数の音を奏でる
重音があります
Gaucheはこれが苦手です
音はくしゃくしゃになるし
左手の指がうまく
押さえられないんです
ところが一昨日
レッスンに行く前に
突然ピンと来たんです
どうやらGaucheは
重音を弾くとき
左手の位置は固定されていて
指だけがもぞもぞと
押さえる場所を変えている
ようなのです
チェロでは基本的に
指を残すことを
よしとするので
同じポジションの中で
手の位置が
大きく変わることは
あまりないのです
なので
重音を弾くときも
押さえる音が変わっても
手の位置は変わらず
指だけがもぞもぞと
新たに押さえる場所を求めて
動くというふうに
なってしまっていたんですね
ところで
Gaucheはギターも少し
かじったことがありまして
ギターで
コードを弾いてて
あるコードから
べつのコードに
移るときは
手の位置は変わるし
「押さえ直して」
いるわけですよね
チェロでも
そうすれば
いいだけのことじゃん
それに気がついたと
言うわけです
重音を弾いていて
ある和音から
別の和音に移るとき
指残しを気にせず
いったん指を離して
手の位置や
角度なんかも変えて
新たな和音の音を
押さえやすいように
押さえ直す
その一連の行動を
なるべく滑らかに
音楽が途切れないように行う
ギターの時は
ごく自然に
当たり前のように
やっている
こういうことを
チェロでも
やればいいわけです
実際にやってみますと
今まで四苦八苦してたのが
まるで嘘のように
メソッドのお題を
スムーズに弾き進めて
行くことが出来ました
もうひとつ
音のことですが
これも今までさんざん
①弦に弓の毛を食い込ませるように
②気を抜かない
③弓をいちいち弦から離さない
④擦り続ける
⑤弾きはじめ直後に力を抜かない
などなど
いろいろな方便を
試して来ました
それなりに
効き目はあって
だいぶ良くはなって
来ていたのですが
いまひとつ
といった感じでした
ところがこれも
急にピンと来まして
要するに
弓が弦に接しているところ
弓と弦の接点ですね
ここに適正な弓の重みが
常に乗っている
そう言う意識で
弾いて見ました
すると
これまたうまい具合に
いい感じで弾けるんですね
弓と弦の接点に
適正な弓の重みが
常に乗っている
これだけで上記の
①~⑤のことが
自然に出来ちゃってると
思いませんか?
弓の圧力が…という表現だと
弦に弓を押し付けたり
腕にも変な力が入ってしまいますが
弓の重みがという表現ですと
右腕はむしろ脱力して
余分な重みを
弦から取り除くような
押し付けるのとは逆の力が
働きます
これだと
弦に弓を押し付けないので
音はつぶれず
弦の振幅を弓が邪魔せず
豊かに響くようになるし
フォルテの時は
脱力して腕の重みを
有効に使えるし
ピアノの時は腕を使って
重みを加減すればいいわけです
Gaucheにとっては
いいことづくめの
新たな方便を見つけて
たいへんに実り多かった
一瞬の閃きでした