行き当たりばったり

鬱で失職した或阿呆のリアルな日常

左手で歌う

いい天気でした

 

暑い暑いと言われていますが

風はけっこう涼しいし

湿度も多い多いと言われる割には

じめじめもわもわしてることもなく

 

朝も午後も

気持ちよくお散歩出来ましたし

洗濯物もよく乾きました

 

予報は明日から1週間

ずっと傘マークばかりです

 

困るんだよなぁ…

 

お散歩的にも

太陽光発電的にも

 

恥ずかしくないのか!

 

お米の出来ぐあいも

良くないみたいですね

 

収穫量もさることながら

品質にかなり影響があるみたい

 

恥ずかしくないのか!

 

暑いだけで

湿気や大雨土砂災害

日照不足とは

なんたること

 

恥ずかしくないのか!

 

…さて

文句はこれくらいにしまして

 

今日はチェロも

ゆっくり弾けたのです

 

弦も換えたし

 

音色にもう少し

気を配ろうと

頑張って見ました

 

右手の弓の圧力を

加減してみたり

 

スピードを

加減してみたり

 

何も考えずに

ただ良い音を

造ろうとしてみたり

探ろうとしてみたり

 

あれこれやっては

見ましたが

 

いまひとつ

劇的な変化は

見られません

 

そこでちょっと

音のことはおいといて

 

気分を変えようと

今レッスンでさらっている

ビオラダガンバソナタ

弾いて見ますと

 

左手の指が

上手く回らないところが

ありまして

 

そこをちょっと丁寧に

やり直して見ますと

 

おや?

音が良くなったよ?

 

どれどれ

もう一度

 

左手の指の運びを

しっかりと丁寧に…

 

おお!

いい音になるじゃないの!

 

なるほど

そういうことですか

 

Gaucheは音造りのために

あまりにも右手の弓にばかり

気をとられていたようですね

 

確かに音は

右手の弓によって

造られはしますが

 

左手だって音造りに

全く関与していないわけでは

ありませんものね

 

たとえばビブラートなんかは

左手で造ります

 

もっと言うと

右手だ左手だではなく

 

体全体

自分という存在全体で

音を造ったり

音楽を創ったりしている

わけです

 

左手も回るように

なったので

 

あらためて

音造りに気を配ってみます

 

体全体とは言いましたが

 

今回は左手の指に

意識を集めて見ました

 

音は

弓とそこに触れた弦のあたりから

出るものなんでしょうが

 

そうではなくて

 

弦を押さえた

左手の指のあたりから

出ているのだという意識で

弾いて見ました

 

すると

音の感じが

がらりと変わって

 

ずいぶんと

大人な雰囲気の

音質になりました

 

なんというか

 

左手で歌っている…

 

そんな感じですね

 

今までの

がむしゃらに

一生懸命

必死で弾いている

感じが消えて

 

なんというか

こう…

 

余裕のある

雰囲気になりました

 

音造りに迷ったら

左手で歌ってみる

 

Gaucheにとって

この処方箋は

効き目がありました

 

そういえば以前

トリルとか

左手のことで

悩んでいたときも

 

逆に右手の弓使いを

のびのびさせることで

上手くいったんでした

 

たぶんGauche

高校生のころに

なにかの本で

読んだのですが

 

あるプロの音楽家さんが

コントラバスを習っていて

いつまでたっても

弓だけしか教えてもらえないので

 

どうしてですかと

訊いてみたらば

 

大事なのは

音を造る右手の弓です

右手が上手くなれば

左手は後からついて来ます

 

そう言われたという…

 

このことが

ずっと頭に残っていたことと

 

実際に自分が

チェロを弾いてみても

 

右手の弓が

それらしい音を出して

それらしい雰囲気になって来ると

 

それにつられるようにして

左手がいい感じで回りはじめる

 

そんなことも

多かったものですから

 

ついつい

右手至上主義に

陥ってしまっていたようです

 

今一度言いますが

本来は

自分という存在が

音を造り

チェロを弾き

音楽を創っているのですが

 

右手至上主義の罠に

しばらく掛かっていた

Gaucheには

 

バランスを取る意味でも

 

左手で歌う

 

当分のあいだ

これを意識していくと

よさそうな気がします

 

そうして

いつか気づいたら

 

右も左もなく

 

体全体

 

いえ

 

魂も含めた

自分のすべてで

チェロを弾いているように

 

なっていると嬉しいなぁ…